■インドでは生活に欠かせない「ニーム」の樹
インドやビルマ原産の常緑植物であるニーム(インドセンダン)は成長が早く、高さが30メートルにも達する高木です。インドには約1,800万本のニームの樹があるといわれますが、その大半は街路樹として1年中落葉することなく葉を広げて人々に木陰を提供し、容赦なく照りつける強い日差しから守ってくれるのです。
ニームの葉や種子は大変苦いのですが、人や動物には影響なく、害虫だけに効果を発揮する殺虫剤としての作用があることをインドの人々は経験的に知っていました。葉や種子から採れるエキスはもちろん、ニームエキスを採取した後の搾りかす(ニーム・ケーキ)もオーガニックな肥料として役立ちます。マホガニーにも似た太い幹は薪や材木としても用いられますが、生命力の強いニームは伐採された後でも、その切り株からグングンと成長を再開します。
また、ニームの種子から大量に採れるニーム・オイルは、石鹸やワックスの原料や、ランプの燃料として使われるのはもちろん、インドでは美容成分として広く認められ、人々は生活に欠かせない樹木として、敬意をもって日々接しています。

